バリスタFIRE移行後、資金活用の考え方が変わった
フルFIREからバリスタFIREに移行して3週間。相場に資産を委ねる緊張感から、労働収入という“安心感”を得たことで、資産運用への向き合い方が変わってきた。
これまでインデックス一辺倒だった投資スタンスに、少しだけ「攻め」の要素を加えてみよう。そんな変化の記録です。
FIRE後に感じた「投資のチャンスを活かせないもどかしさ」
会社員時代は、毎月の給与の一部を“当たり前”のように投資に回していた。
下落相場が来ても「いつものように買う」だけで、特別な判断はいらなかった。
しかしFIRE後は違う。資産は基本的に取り崩して生きるしかない。
追加投資=リスクを伴う判断であり、手元の現金を守ることが最優先。
だからこそ、「今がチャンス」と思っても手が出せない場面が何度もあった。
そんな状況を変えてくれたのが、バリスタFIREとしての「収入の再獲得」でした。
現在の投資方針とポートフォリオの変化
最近は、確保してきた現金の一部を投資に再投入しています。
特に注目しているのが、レバレッジETFのSOXL(Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Shares)です。
レバレッジ投資信託とは何か?
レバレッジ型投資信託とは?
基準となる指数に対して、2倍・3倍などの値動きを目指す仕組み。
短期的な利益を狙う戦略に向いており、代表的な例として上記で紹介したSOXLやNASDAQ100指数の日時運用実績の3倍(300%)に連動するよう運用されているレバレッジETFのTQQQなどがあります。
メリットとデメリット
📌 図解:レバレッジ投資の仕組みと使い方
✔ メリット:
- 少額でも大きな値動きが狙える
- 下落からの反発局面での資金効率が非常に良い
- 相場の波を捉えた短期勝負向き
✖ デメリット:
- 逆方向に動くと損失も数倍に
- 長期保有には不向き(ボラティリティドラッグ)
- 下落が続くと戻りが鈍い
なぜ今SOXLなのか?
- 2025年4月時点で株価が一桁台まで調整
- 下値リスクがある程度限定的
- 半導体需要は今後も堅調(2030年には市場1兆ドルの予測も)
SOXLは3倍レバレッジであるためリスクは大きいが、深めの調整後の短期反発を狙うには適したタイミングと判断。
SOXLは“サテライト投資”として使う
基本戦略
SOXLはコア資産ではなく、サテライト(衛星)枠としてリスクを取りにいくポジションです。保有資産の10~20%以内を目安に運用するのが基本ですが、今回はレバレッジが効いているため、全体資産の1%未満という超少額で取り組んでいます。
- ✅ 株価が下落した時に少額でエントリー
- ✅ 反発しても追加購入はしない
- ✅ 上昇の勢いが鈍った段階で売却
- ✅ 得た利益は安定資産へリレー
📌 図解:SOXL サテライト戦略の流れ
利益確定後のリレー先候補
✅ 2865:グローバルX カバードコールETF(カバコ)
- 高配当&毎月分配型
カバードコール戦略を採用し、株価の上昇益の一部を犠牲にしながらも安定したオプション収益を確保。 - 利回り7~10%超も狙える
タイミングによっては高い利回りが期待できる。特にボラティリティが高い相場ではオプションプレミアムが膨らみ、利回りが上昇。 - 「守りの資産」として最適
株価が比較的安定しており、長期保有でもストレスが少ない。FIRE層にも適した資産特性を持つ。
👉 実践例はこちら:
✅ FEPI:REX FANG & Equity Premium Income ETF
- FANG+大型株中心の構成
Google、Meta、Amazon、AppleなどのFANG銘柄に加え、S&P500の主力株を中心にポートフォリオを構成。 - 毎月分配&高利回り
直近12か月では分配利回り10%超の月も。ボラティリティの高い銘柄にカバードコールをかけることで、高いオプションプレミアムを獲得。 - キャピタルとインカムのバランスが良好
インカム(分配金)を得ながらも、成長株を含む構成のため将来的な株価上昇も狙える。
出口戦略にも適した商品設計。 - 「カバコ(2865)」より成長寄り
より成長性を意識した銘柄構成となっており、長期的な資産成長の可能性も期待できる。
👉 分配金の安定性はこちらで解説:
✅ インベスコ世界厳選株式オープン(毎月分配型)
- 世界の優良企業に分散投資
米国・欧州・アジアを含むグローバルなポートフォリオで運用。為替ヘッジあり/なしを選択でき、柔軟な運用が可能。 - 特別分配金を活かした再投資戦略
投資信託ならではの「特別分配金(元本払戻金)」を活用し、再投資によって口数を増やす長期的な資産拡大が狙える。 - FIRE後の「年金の前倒し」として機能
毎月一定の金額が分配されるため、FIRE後の生活における心理的な安心感を支え、資産活用の一助となる。
👉 筆者のインベスコ活用法:
まとめ|FIRE後の投資は「守りながら攻める」
FIRE後の資産運用では、大きく勝負する必要はないけれど、余力をどう活かすかが生活の安定に直結します。
SOXLのようなレバレッジ商品で短期的に資金を増やし、その利益をカバコ・FEPI・インベスコのような“守り”のETFにリレー。この循環こそが、FIRE後の「攻めと守りのバランス戦略」。
ただしレバレッジ商品にはリスクもあります。欲張らず、損切りラインを明確にし、少額からの活用が鉄則。
守りながら攻める。この矛盾のような考え方が、FIRE後の投資では一番しっくりくるのかもしれません。