資産1億円を達成し、証券会社の対面窓口を初めて訪問してみました。オンライン証券が主流の中、対面窓口にはどんなメリットやデメリットがあるのか、実際に体験して分かったことをお伝えします。
今回は大手証券会社3社(A証券、B証券、C証券)を比較し、担当営業をつけてもらえるか、対面ならではの投資情報が得られるかを検証しました。
※個人の意見のため特定の証券会社を否定するものではありません
証券会社の利用状況
YoutubeやSNSで投資が身近に学べるようになった今、証券会社や銀行の窓口販売を利用する人はどのくらいいるのでしょうか?
私は投資経験15年となりますが、実は一度も窓口での対応を受けたことがなく、どのようにやり取りが行われているのかも理解できておりません。
一定の資産があると窓口の対応でメリットを感じられることもあるようで、真意を確かめに証券会社を訪問してきました。
※出典:PR TIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000525.000034467.html
訪問の目的と準備
訪問の目的
- オンライン証券との構造的な違いを理解する。
- 対面販売ならではのメリットを活用する方法を模索する。
- 担当営業をつけてもらい、定期的にIPOを含めた投資情報を受け取れる体制を整える。
訪問前の準備
- 事前予約が必要
どの証券会社も飛び込み訪問には対応しておらず、予約必須。予約後の電話で目的や投資経験などをヒアリングされました。 - 事前電話で伝えた期待値
- オンライン証券との違いを知りたい
- IPOや個別株などの投資情報に興味があること
訪問前の疑問
- 資産を数千万~1億円を預け入れると証券会社の対応や担当者の役職が上がるのか?
- 上記をすることでIPOや優位性のある商品を割り振ってもらうことができるのか?
証券会社3社の体験レポート
① A証券:冷淡な対応
A証券の窓口対応は、正直言って期待外れでした。若年層の顧客に対しては冷淡な態度で、担当営業をつけるどころか窓口利用のメリットを感じることすら難しい状況でした。
- オンライン証券との違いについて
「手数料が高い」「オンライン操作が苦手な方向け」との説明のみ。具体的な付加価値は伝わってきませんでした。 - IPOや個別株の購入条件
取引実績や一定額の資産が必要とのこと。ただし、その具体的な金額については明確に回答してもらえずうやむやにされました。 - 営業担当者のアサインについて
担当制を見直し中とのことで、割り当ては不可。さらに「オンライン証券を使ったほうが良い」と勧められ、窓口サービスを積極的に利用させる意欲を感じませんでした。
所要時間は15分程度で終了し、特に利用価値を感じることはできませんでした。
② B証券:丁寧だが要望を満たすことはできず
B証券では接客が非常に丁寧で、好感の持てる対応でした。しかし、同社はお客様の資産を守ることに注力するという方針のもと、リスク資産である個別株の銘柄やIPOだけに特化した案内はできないとのことでした。
- 手数料について
他の証券会社も似たような感じでしたが、個別株は約定金額の1%、最低でも5000円がかかります。投資信託では信託報酬を含めて最大5%と、オンライン証券に比べて割高です。 - IPOや個別株の提案
担当営業はすぐに割り当てられないとのこと。基本的にはWebでおすすめの銘柄をチェックする仕組みでした。また、営業個人の推奨ではなく、会社として広くお勧めしているとのこと。
IPOは古くから取引のあるお客様でも最近は割り当てが難しくなってきている。 - 窓口サービスのスタンス
目先の利益よりも、顧客の資産全体を守る長期的な運用を重視する方針。自身で資産運用されている方や、株式のみを検討している顧客にとっては物足りない内容です、と明言されました。
1時間ほど話し合いましたが、オンライン証券と比較して大きな強みを見いだせませんでした。
③ C証券:積極的で親身な対応
C証券は、訪問前のヒアリングから窓口での対応まで、最も積極的かつ親身に接してくれました。個室で対応してもらい、担当者の真剣さが伝わってきました。
- IPOや個別株の購入条件
支店の割り振り次第で案内可能とのこと。A社やB社に比べ、具体的な希望を聞いてくれる姿勢が好印象でした。 - 高配当投資信託の提案
提案された投信は他の証券会社と同じく販売手数料が3.3%、信託報酬が1.7%で合計5%。手数料を考慮して今回は購入を見送りましたが、取引条件などが必要になったときには検討します。 - 担当営業の対応
投資方針や過去の運用実績に興味を持ってもらい、こちらのニーズに寄り添った提案を受けられました。その場で証券口座を開設し、少額から運用を開始する準備が整いました。
1時間ほどの相談時間で、最も満足度の高い対応を受けました。
証券会社窓口のメリットとデメリット
メリット
- 担当者のサポート
優秀な担当者がアサインされれば、タイムリーな投資情報やIPOのチャンスを得られます。 - IPOの割り当て可能性
主幹事証券会社では、割り振り次第で単元以上を購入できる可能性があります。 - 新しい投資機会の発見
商品や銘柄の提案を通じて、新しい投資経験を積むことができます。
デメリット
- 手数料の高さ
個別株は約定金額の1%、投資信託は買付け手数料が3%前後と、通常買付け手数料がかからないオンライン証券と比べると非常に高額。 - 不要な商品の営業
知識がないと意図しない商品を勧められるリスクがあります。手数料の高いものを進めるように感じました。 - 手続きの属人的な面
売買や手続きが電話や訪問に依存し、スピーディーな対応が難しい場合があります。
訪問後の所感と今後の運用計画
訪問を通じて、証券会社の窓口サービスには「手数料が高い」というデメリットがある一方で、担当者のサポートを受けてIPOや新しい投資のチャンスを得られるメリットも実感しました。
A証券、B証券はともに自身の投資経験ではなく、自社との取引歴や預け入れ資産を匂わすような発言もあり、一過性のものでなく中長期的な関係性も重要なポイントなのだと感じました。
C証券で開設した口座を使い、少額から個別株の取引を開始する予定です。基本的にはオンライン証券を主軸に、対面窓口はIPOや特殊な投資機会で活用していきます。個別の担当からの銘柄紹介に多くの資産の預け入れを条件にされることはありませんでした。
結論
証券会社の対面窓口サービスは、知識と資産規模に応じた使い方が求められます。手数料の高さや属人的な対応には注意が必要ですが、優秀な担当者に出会えれば、オンライン証券にはない価値が得られるかもしれません。
今後も運用の成果や具体的な提案内容について随時ブログでレポートしていきます。ぜひ引き続きご覧ください!