確定申告の時期が近づくと、「会社を辞めた後の健康保険はどうなる?」と不安に感じる方も多いはず。
独立・転職・セミリタイアなどで会社員ではなくなる日は誰にでも訪れる可能性があります。そんなとき、健康保険の切り替えタイミングを誤ると、思わぬ出費につながることも!
この記事では、退職後の健康保険の選択肢、任意継続から国保への最適な切り替え時期、そして保険料を節約するコツを解説します。
✔ 具体的な手順と注意点をわかりやすく紹介!
退職後の健康保険、3つの選択肢を徹底比較
会社を辞めた後の健康会社を辞めた後の健康保険には、以下の3つの選択肢があります。それぞれの特徴を押さえておきましょう。
1. 任意継続(会社の健康保険を最長2年間継続)
✅ メリット:会社員時代と同じ保障が受けられる
❌ デメリット:保険料が固定で、前年収入が高いと高額になることも
2. 国民健康保険(国保)に加入
✅ メリット:所得が低いと保険料が大幅に安くなる
❌ デメリット:前年所得が高い場合は負担が増える可能性
3. 家族の扶養に入る
✅ 条件:配偶者や親が会社員で、扶養の要件を満たす場合
✅ メリット:保険料がゼロになる可能性
❌ デメリット:金融所得があると扶養に入れない場合も
私が最初に選んだのは「任意継続」
私の場合、当初は「任意継続」を選びました。理由は以下の通りです。
- 会社員時代の保障を維持できる安心感
- 前年の収入が多く、国保だと減免をしても高額になるリスクがあった
- 妻の健康保険組合では金融所得のある家族は扶養不可
任意継続の保険料は毎月約34,000円でしたが、会社員時代と同じ保障が得られるため、退職直後の不安を軽減できました。しかし、退職翌年に状況が大きく変わる見込みです。
任意継続から国保へ切り替えたら驚きの結果に!
当初は「しばらくは任意継続で様子を見よう」と考えていました。しかし、退職翌年の事業収入がほぼゼロになる見込みとなり、ふと「もしかして国民健康保険(国保)のほうが安くなるのでは?」と思い立ちました。
そこで、保険料を試算してみたところ、まさかの結果が…!
✅ 所得がほぼゼロなら、国保の保険料は驚くほど安い!
私の場合、前年の収入の大半が金融所得(分離課税)で、特定口座で運用していたため確定申告は不要。総合課税の所得は約10~20万円程度しかありませんでした。さらに、基礎控除(43万円)が適用された結果、課税所得はゼロに。
その結果、国保の保険料は月約3,000円に!
健康保険の種類 | 保険料(月額) |
---|---|
任意継続 | 34,000円 |
国民健康保険(国保) | 約3,000円 |
💰 差額は月31,000円、年間で約37万円の節約!
「これは国保に切り替えない理由がない!」と、即決しました。
国民健康保険の保険料はどう決まる?仕組みを解説
「国保の保険料ってどうやって計算されるの?」と疑問に思う方も多いはず。基本的な仕組みを簡単にまとめます。
- 前年の所得を基準に計算
- 基礎控除(43万円)は適用されるが、生命保険料控除や医療費控除などは反映されない
- 所得が43万円以下なら課税所得ゼロになり、最低額の保険料に
私のケースでは、金融所得が分離課税だったため総合課税の所得が低く抑えられ、保険料が大幅に下がりました。

出典:協会けんぽ https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat650/r313/#q3
👉 退職翌年に収入が少ない人は、国保が圧倒的にお得!
確定申告は健康保険料や手当にも影響!注意すべきポイント
確定申告は税金の還付だけでなく、健康保険料や自治体の手当にも大きく影響します。特に以下のケースでは注意が必要です。
📌 外国株の税額控除
配当税10%を取り戻せても、その分総所得が増加し、結果として国保の保険料が上がる可能性があります。
📌 FXや仮想通貨の利益
これらの利益は雑所得としてカウントされるため、保険料の負担増や所得制限のある手当が受けられなくなることも。
特に、退職直後や子育て支援の手当を受けたいタイミングでは、確定申告の影響を慎重に考えることが重要です。
私自身は、「低所得を維持する戦略」を実践することで、健康保険料を最小限に抑えることができました。
任意継続から国保への切り替え手順(協会けんぽの場合)
✅ ステップ1:任意継続を終了する(資格喪失の手続き)
協会けんぽの任意継続は、2年間の継続が可能ですが、途中でやめることもできます。ただし、自己都合での途中解約はできません。では、どうするか?
任意継続を終了するには、以下の方法があります。
方法1:保険料を支払わずに資格喪失
- 協会けんぽは保険料を2ヶ月連続で支払わなかった場合、自動的に資格喪失となります。
- 解約したい月の保険料を支払わなければOK!
- 事前に協会けんぽへ「資格喪失希望」の連絡をしておくとスムーズ。
- 資格喪失日=未納月の前月末(例:4月の保険料を払わなければ、3月末で資格喪失)。

出典:協会けんぽ https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat650/r323/
方法2:扶養に入る(該当する場合のみ)
- 配偶者の健康保険に扶養として加入すると、自動的に任意継続の資格を喪失します。
- ただし、金融所得などがあると扶養に入れない場合もあるので要確認!
✅ 資格喪失後、協会けんぽから「資格喪失通知書」が発行されます。
✅ ステップ2:国民健康保険(国保)に加入する手続き
協会けんぽの任意継続が終了したら、次は国保の加入手続き!
📌 手続きに必要なもの
- 資格喪失通知書(協会けんぽから届く)
- 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
- 印鑑(自治体によっては不要)
- 口座振替の手続き用の通帳やキャッシュカード(任意)
📌 手続きの流れ
- 市区町村の役所(役場)の窓口で「国保に加入したい」と伝える。
- 必要書類を提出し、保険料の説明を受ける。
- 手続き完了後、その場で新しい保険証を発行!(自治体によっては後日郵送)
⏳ 所要時間:約30分〜1時間程度。

出典:日本年金機構 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/hihokensha2/20120803-05.html
【重要】切り替えタイミングを間違えると損!注意点まとめ
健康保険の切り替えで最も重要なのは「タイミング」。以下の点に注意しましょう!
❌ よくある失敗例
🚨 保険料を払った後に手続きしてしまう
→ 任意継続は月単位の保険料なので、途中で資格喪失しても1ヶ月分全額支払うことに…!
🚨 月末ギリギリに動いて手続きが間に合わない
→ 手続きが遅れると無保険状態になったり、国保の加入が翌月扱いになる可能性も!
✅ ベストな切り替えタイミング
✔ 切り替えたい月の前月までに「資格喪失通知書」を受け取る準備をする
✔ 国保の手続きは、資格喪失日(=前の保険が切れる日)から14日以内に行う
💡 タイミングを見誤らなければ、無駄な出費を防げます!
まとめ|退職後の健康保険、最適な選択を!
✔ 退職直後は「任意継続」が安心(前年の収入が高い場合)
✔ 翌年の所得が少ないなら「国保」が圧倒的にお得
✔ 確定申告の影響を見極め、戦略的に選択
✔ 手続きは簡単!役所で30分で完了
✔ タイミングを逃すとムダな出費に注意
「退職後の健康保険、どうしよう?」と悩んでいる方は、収入の変化を見ながら最適な選択をすることが重要です。
私のケースでは、国保に切り替えることで年間37万円の節約ができます。健康保険を選ぶ際は、収入やライフプランに合わせた戦略がカギとなります。
💡 切り替えのタイミングを見誤らないよう、事前に計画を立てて賢く選びましょう!