米国発の相互関税措置で株式市場が大混乱
2025年4月2日、米国発の相互関税措置が発令され、株式市場に大きな衝撃が走りました。私のように米国株式を中心に投資している者にとって、この影響は避けられませんでした。
それでも、S&P500は4月4日時点で5,074ポイントと、2024年1月5日の4,697ポイントと比較して7.4%高い水準を維持しています。
また、ドル円も145.53円(2025年4月4日時点)と、昨年1月5日の144.63円から0.6%程度上昇している状況です。しかし、この相互関税措置がいつまで続くのか不透明なため、市場が上昇局面に転じるには時間がかかると見ています。


出典:Google finance
資産公開:2025年4月時点の総資産と推移
2024年に積み上げた含み益が一気に吹き飛び、総資産は前月比マイナス564万円の9,792万円(2025年4月4日時点)まで減少してしまいました。この暴落は、私の資産に大きな打撃を与えましたが、ここではその推移を振り返ります。

上記のグラフを見ると、2024年の好調な時期から一転、2025年4月の下落がどれほど急激だったかがわかります。この状況を受け、投資戦略と生活方針を見直す必要に迫られました。


暴落でFIRE戦略を見直し、バリスタFIREへシフト
2024年7月以降、保有資産が大きく減少し、当初の計画だった「金融資産の運用のみで生活する」というフルFIREの方針を変更せざるを得ませんでした。
そこで、バリスタFIRE(労働収入を適度に組み合わせたFIRE)に切り替え、生活費の一部を労働で賄う方針にシフトしました。この決断が、現在の私の資産運用と精神的な安定を支えています。
3月の投資行動:高配当ETFの買い増しと再投資
3月には、野村ウェブローンの借り入れを活用し、「REX AI Equity Premium Income ETF (AIPI)」、「REX Crypto Equity Premium Income ETF (CEPI)」、「REX FANG & Innovation Equity Premium Income ETF (FEPI)」をそれぞれ50株ずつ買い増しました。
これにより、AIPI、CEPI、FEPIの保有数は各100株となり、毎月約40,000円の配当収入が見込めるようになりました。
また、市場の下落に伴い、以下の投資信託から特別分配金が出ました:
- フィデリティ・米国株式ファンド Fコース: 100円(再投資)
- インベスコ 世界厳選株式オープン: 150円(再投資)
- アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコース: 分配金なし
3月の分配金・配当金の内訳
銘柄名 | 分配金・配当金(円) |
---|---|
フィデリティ・米国株式ファンド Fコース | 104,536 |
インベスコ 世界厳選株式オープン | 274,881 |
アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコース | 0 |
国内株式 | 14,635 |
米国ETF | 19,810 |
合計 | 413,862 |
ただし、特別分配金は実質的に元本の払い戻しであるため、これを全額再投資に回しました。株価低迷が続く中、当面は普通分配金が50万円に届かない見込みのため、再投資を優先する方針です。
野村ウェブローンの返済計画と資産運用の調整
野村ウェブローンからの資金調達が完了したため、今後は少しずつ残債を返済していきます。現在の保有資産では、野村證券に預けているインベスコが1,080万口あり、月約16万円の分配金が見込めます。この分配金を野村信託銀行に移し、ローン返済に充てる予定です。
当初は証券担保として野村證券に預けている「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の値上がり益を売却して返済する計画でしたが、現在の市場環境では見通しが立たないため、当面はS&P500やオールカントリーを売却せず、この方法で対応します。
2025年4月の投資・生活方針
1. 分配金は全額再投資とローン返済に充当
4月の分配金は、フィデリティが無配に転じる可能性が高いと予想されるため、インベスコや国内外のカバードコールETFからの収入のみで約30万円程度となる見込みです。このうち約半額(16万円)を野村ウェブローンの返済に、残り半額をフィデリティまたはアライアンスDの買い増しに充てます。
2. 毎日500円積立銘柄を7つに拡大
これまでは積立対象を表の下から3銘柄に絞っていましたが、3月からゴールドファンド、4月からはコモディティ、半導体インデックスファンド、アライアンスDを追加し、計7銘柄に増やしました。下落相場でも意識せずに少額積立を続け、上昇局面でレバレッジ商品を売却する戦略です。

出典:松井証券の筆者の積み立て設定画面
3. バリスタFIREで労働収入を確保
4月から知人の仕事を手伝うことになり、労働収入を得られる機会ができました。株価下落が続く中でメンタルが厳しい時期に、自分で事業を始めるリスクを負わず、依頼された業務をこなすだけで収入が得られるのはありがたい状況です。
これにより、インデックスファンドの取り崩しや分配金を生活費に充てる必要がなくなり、資金を柔軟に運用できます。
FIRE後の労働収入がもたらす価値観の変化
FIRE達成後、会社員ではなくなってから得る労働収入は、会社員時代とはまったく異なる感覚をもたらします。会社員時代は「給料が当たり前」でしたが、FIRE後は定期収入がない前提で生活するため、働いて得るお金の重みが強く感じられます。この感覚は、実際に経験しないと理解しづらいものです。
FIREは「自由」や「華やかさ」だけでなく、視野や価値観をリバランスする機会を与えてくれるものだと実感しています。
まとめ:暴落相場を乗り越えるバリスタFIREの強み
2025年4月の暴落相場は厳しいものでしたが、バリスタFIREとして労働収入を得たことで、資産とメンタルの安定を保てました。
この経験から、私のFIRE生活におけるリスク許容度を見直すきっかけにもなりました。労働収入がいつまで続くかはわかりませんが、当面はこの生活を続け、次の上昇相場を待ちたいと思います。