FIRE生活を始めてから初の“資産4カ月連続減少”となりました。2025年1月から4月末にかけての資産下落は、累計で約1,200万円。総資産は約9,600万円まで後退しました。
4月上旬にはトランプ前大統領による関税政策ショックで相場が大きく下落する場面もありましたが、関税措置の一部緩和をきっかけにS&P500が5月2日まで9日連続で上昇するなど、回復の兆しも見られています。
その一方で、筆者自身の資産はすぐに回復とはならず、含み損の拡大や為替影響もあり、FIRE後初の「長期調整局面」となりました。
FIRE後の資産推移とグラフで見る現状
ここで、FIRE開始以降の資産推移をグラフで振り返ってみます。

2025年1月には総資産が過去最高の約1億1,100万円に達しましたが、その後は為替の影響や評価損の拡大、分配金の減少などが重なり、5月末時点では約9,600万円まで後退しています。
資産額が減っていく過程を可視化することで、FIRE生活のリアリティと対策の必要性がより明確になります。
バランスシートで見る純資産とローンの推移
資産の変化とあわせて、バランスシート上の負債状況も確認しておきます。

野村Webローンの返済を開始したことで、ローン残高がやや減少し、純資産比率は改善傾向にあります。ただし資産全体が減少している中では、引き続き注意深い運用が求められます。
S&P500の9連騰とトランプ関税政策の転換
2025年4月2日、トランプ前大統領は「解放の日(Liberation Day)」と称し、ほぼすべての輸入品に対する大規模な関税を発表しました。この突発的な発表によりS&P500指数はわずか2日間で10%以上の急落を記録し、市場には一時リスク回避のムードが広がりました。

その後、政権側が市場の混乱を受けて方針を転換。4月9日に関税措置の一部を90日間見直し・延期すると発表したことで市場は反発し、S&P500は同日に9.5%の上昇を記録。これは2008年以来最大の一日当たりの上昇率でした。さらにその後も連日の上昇が続き、5月2日には9日連続の上昇を達成。過去20年で最長の連騰記録となり、相場が最悪期を脱したとの見方も強まっています。
このような状況の中、筆者も少額ながら短期的な値上がりを狙ったトレードを実施しました。
SOXLを底値で仕込み、3週間で+45%
関税ショックによって半導体セクターも大きく値を下げ、人気のレバレッジETF「SOXL」は一時、株価が一桁台まで落ち込みました。

投資判断の背景
- 普段はレバレッジ商品を購入しない
- AIブームは継続と判断
- 下落余地が限られていた
- 少額で大きなリターンを狙える
この投資が功を奏し、3週間で+45%の含み益となりました。小額ながら高いリターンを得られたことで、リスクとリターンのバランス感覚を再認識するきっかけにもなりました。
8銘柄の積立投資、着実にプラスへ
2月から開始した毎日500円ずつの積立投資が、気づけば8銘柄にまで増え、月間の投資額は約10万円に達しています。

積立の成果
- 下落期間中も継続投資
- 5月には全銘柄がプラス転換
- 忘れた頃に無視できない金額に
少額でも継続していくことの重要性を再認識するとともに、「気が付いたら育っている」積立投資の魅力を感じることができました。今後も無理なく続けていきます。
野村Webローンの返済をスタート
2月に借り入れた野村Webローンですが、4月より本格的に返済を開始しました。
返済内容
- インベスコ世界厳選株式オープンの分配金(162,000円)を返済に充当
- 証券担保率が約3%改善
市況が大きく変わらない限り、今後も分配金を返済に充ててローン圧縮を継続予定です。FIRE生活において負債を抱えるストレスを軽減するためにも、段階的な返済を重視していきます。
資産内訳から見る現在のポートフォリオ
5月末時点の資産内訳は以下の通りです。

インデックス投信がポートフォリオの中心で44%、次いでアクティブ投信(26%)、現金(15%)とバランスを保っています。今後もコア資産はこの配分を維持しつつ、市況に応じて調整していく方針です。
2025年5月の投資・生活方針
今月の配当金まとめ
2025年5月に受け取った分配金・配当金は以下の通りです。
銘柄名 | 分配金・配当金(円) |
---|---|
フィデリティ・米国株式ファンド Fコース | 0 |
インベスコ 世界厳選株式オープン | 269,591(特別分配金) |
アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコース | 0 |
国内株式 | 4,858 |
米国ETF | 33,853 |
合計 | 308,302 |
4月から始めた新たな仕事も無事1か月経過し、久しぶりの定期収入を得られたことで精神的にも経済的にも安定感が戻ってきました。
投資スタンス
- 高配当投信:無配・特別分配金が続く見込み → 再投資を継続
- 米国高配当ETF(AIPI、CEPI、FEPI)、日本ETF(2865):配当減も月4万円近く入る → 再投資を継続
- S&P500やNASDAQ100のインデックス投信:NISA枠以外では買い増しせず、教育費等の支出に備え保有
メンタル面の変化
- 資産だけで生活するプレッシャーの緩和
- 節約ストレスからの解放
- FIRE生活における「定期収入の重要性」を実感
今月は「守りながらも少し攻める」方針を軸に、バランスの取れた投資判断を行っていきます。
まとめ|FIRE生活3年目、相場の波とどう向き合うか
2025年4月は資産の減少が続いた一方で、S&P500の9連騰や積立銘柄の回復、SOXLのトレード成功など、前向きな変化も見えた月となりました。
FIRE生活においては、金額の増減だけでなく、心の安定や選択の余地が大切です。収入の回復やローン返済の進展により、生活の地盤を再構築できつつある今、5月以降も「焦らず・折れず・堅実に」資産運用と暮らしを整えていきたいと思います。