頑張らずに生きるために、マイクロ法人は本当に役立つのか?FIRE達成前後でこのようなことを考え何度もシミュレーションをしてきました。私の結論はマイクロ法人の設立は不要でした。
はじめに:FIRE後に法人は本当に必要?
FIREを目指す人の間で、「マイクロ法人を作るとお得!」という話をよく耳にします。
しかし、本当に法人を設立するメリットはあるのでしょうか?
私は会社員を辞めて 好きなことに時間を使いたい と思っています。会社員時代にがむしゃらに働き、もう仕事に時間を費やしたくないと考えたからです。FIRE後は「頑張らない」ことが大切だと思っています。
この記事では、「FIRE後にマイクロ法人は本当に必要なのか?」 について、私自身の経験をもとに考察していきます。
マイクロ法人とは?
マイクロ法人 とは、個人事業主よりも税制や社会保険の仕組みを有利に活用できる 1人社長の法人のことです。
特に、「マイクロ法人+個人事業スキーム」は、以下のようなメリットがあるとされています。
✅ 社会保険料の節約(役員報酬を低く抑えることで社会保険料を抑える)
✅ 経費計上による節税(個人よりも幅広く経費が活用できる)
✅ 事業拡大時に法人の方が有利(法人の方が信頼性が高く、資金調達しやすい)
しかし、FIRE後のライフスタイルによっては、これらのメリットはほぼ無意味になる可能性があります。
FIRE後の私の生活スタイル
私がFIREを達成してから大切にしていることは、「好きなことに時間を使い、無駄なストレスを避ける生活」 です。
具体的には、
✔ 会社員を退職し、資産を取り崩しながら必要に応じて労働収入を得る
✔ 配偶者が会社員であり、扶養の必要がない
✔ 労働収入が少ないため、国民健康保険料や住民税の負担も軽い(FIRE2年目から)
✔ お金を稼ぐことに必要以上の時間とストレスをかけたくない
このような状況で、法人を持つメリットはあるのか? を考えてみます。
マイクロ法人のメリット・デメリット
✅ メリット(といわれている点)
- 社会保険料の節約
→ 配偶者の扶養に入れるなら、そもそも社会保険料はゼロ。よって不要。 - 経費計上による節税
→ 法人維持の最低コスト(法人住民税7万円/年)があるため、節税メリットが少ない。 - 将来的に事業を拡大する余地
→ そもそも頑張って稼ぐつもりがないので関係なし。
❌ デメリット(ここが本題)
- 法人運営の手間が増える
- 法人口座の管理、会計処理、決算作業などが発生し、シンプルなFIRE後の生活に合わない。
- 売上を気にしなければならない
- 法人維持費(最低7万円/年)をカバーするために売上を増やす必要が生じる。
- FIRE後に売上を気にするのは本末転倒。
- 税金対策を考えなければならない
- 法人の節税を意識すると、税理士の相談が必要になったり、手続きが増える。
- FIREの目的である「頑張らない生活」から遠ざかる。
- 配偶者が会社員なら社会保険のメリットはほぼなし
- 扶養に入れば社会保険料ゼロなので、法人を作る意味がない。
個人事業主 vs. マイクロ法人の節税比較結果
マイクロ法人を設立することで、親族を役員にして所得を分散し、節税を図るケースもあります。しかし、私の場合は妻が会社員のため、家族への所得分散はできません。
以下の表は、月10万円の収入を得た場合における税金と社会保険料の比較です。
結論として、大きな事業収入を得る場合や、社会保険で家族を扶養する場合を除けば、マイクロ法人を設立する必要性は低いと言えます。

参考:税理士法人経営サポートプラスアルファ https://keiei-support-plus-a.com/kaisha-setsuritsu/micro-houjin-simulation/
結論:マイクロ法人は不要!
✔ FIRE後に売上や税金対策を気にしたくないなら、法人は不要!
✔ 法人維持費がかかるので、むしろ損をする可能性が高い。
✔ 少額ならアルバイトが最も手取りが多く、シンプルに稼げる。
✔ 頑張らずに自由に生きるためには、法人運営の手間を避ける方が良い。
あなたはどう考えますか?
FIRE後に「法人を作るべきか?」と悩んでいるなら、本当に必要かをよく考えましょう。シンプルに暮らしたいなら、長い目で見ると法人はむしろ足かせになるかもしれませんよ?