不動産や副業などのように定期的なキャッシュフローがあれば考え方が異なるのかもしれませんが、私は株式や投資信託などの金融資産だけでFIREをしたため今後はリスクを抑えた資産運用が重要となってきます。
資産形成期は手持ちの現金を最低限の生活防衛資金だけ確保して、それ以外は株式市場に投じてきました。サラリーマンのように安定した収入が見込めるのであれば問題ないのですが、FIREともなると状況は全くの別ものです。いかに手元の資産を枯渇させないように生活をしていくのかが重要となります。
FIRE達成を意識したらアセットアロケーションは超重要
いざFIREを達成してみて、もっと早くアセットアロケーションの重要性に気づくべきだったと反省しました。会社員を卒業するタイミングで慌ててシミュレーションを行うものの、売却益に対する税金などを考慮すると即座に入れ替えることもできず、リバランスにはもう少し時間がかかりそうです。
資産形成の途中であってもある程度金額が大きくなってきたら、FIREの道半ばであっても資産の棚卸をしてみても良いかもしれません。この投稿がご覧になっている方のリスク許容度を考える機会にしていただけたら幸いです。
金融商品の「リスク」とは「リターンが不確実である」ことを指す
リスクと聞くとやっぱり株式投資って危ないんじゃん、、、って思いがちですよね。実は金融商品のリスクとは、一般的な「危険なこと」「避けるべきこと」という意味ではなく、「リターンが不確実である(予測できない)こと」を指すのです。また、金融商品のリターンとは、「資産運用を行うことで得られる収益」のことです。
これらのことから不確実の度合い(振れ幅)が大きいことを「リスクが大きい」、小さいことを「リスクが小さい」といいます。つまり、「リスクが大きい」とは、「大きく収益が得られるかもしれないし、大きく損失が出るかもしれない」という意味です。
出典:日本証券業協会 https://www.jsda.or.jp/jikan/lesson3/
リスクとリターンを理解して適切なアセットアロケーションを考える
前述のようにリスクが大きいと得られる収益は大きくても、下落した時の損失も大きくなるため資産を取り崩して生活をしていくFIREでは値動きが小さいことが望ましいのです。
大きく下落した時の取り崩しはFIRE生活そのものを揺るがしかねないため、得られる収益が小さくなっても、損失する機会が小さくなるほうが心穏やかに毎日を過ごすことができます。
以下の通り株式はハイリスク・ハイリターンになります。株式を持ち続けることで長期的には大きい収益を狙うことができる一方で下落した時のインパクトも大きいため、リスクとリターンが小さい商品(アセット)を組み合わせることで値動きを抑えた運用をしていくことができます。株式以外の商品として投資信託や債券などがあげられます。
また下記の図にはないですが原油や農産物、貴金属などのコモディティや不動産、仮想通貨など様々な商品を運用することができます。
出典:日本証券業協会 https://www.jsda.or.jp/jikan/lesson3/
株式と逆の値動きをする商品を取り入れてリスクを軽減させる
株式投資をメインに運用をしていた場合は、株式と逆の動きをする商品を取り入れることで値動きの幅を小さくすることができます。私はS&P500や米国個別株でほとんどの資産を運用しているのですが、株式が暴落すると資産が半減してしまうことすらあり得てしまいます。
株価の暴落を防ぐことはできなくても、株と異なる動きをする債券や金などを入れることで上下の動きを小さくすることができます。また、下落時に資産を取り崩さなくてもよいように連続増配株などを入れることで株価に一喜一憂することなくFIRE生活をしていくことができます。
攻撃重視型から守りを意識したアセットアロケーションへ
どらじの運用資産はどのようになっているのか?現在は本格的なFIRE生活に向けた準備期間であるものの、運用している資産はFIREに適したアセットアロケーションではなく、どちらかというとリスク資産に80%以上を突っ込んでいる資産形成期のままの状態となっております。
特に現金保有率は会社員時代のようにキャッシュフローが安定していれば問題ないですが、FIRE後は不安定なキャッシュフローになるため早急に比率を高める必要があります。
何歳の時点でいくら残っていればよいのかという中間指標を置きつつ、自分のライフスタイルにあったアセットアロケーションを検討しました。その結果、以下の図の右のようにリスク資産を全体の66%までに抑えて、残りは守備固めの債券ETFと現金を持ち下落時にも心穏やかに過ごしつつも、株価上昇時の恩恵も受けれるものにシフトしていきます。
左右のアセットアロケーションの大きな変更点は、保有している資産の中で最もリスクが高い米個別株を全体の3%まで落として値動きが激しい時も資産全体に与える影響を小さくしています。
また、現在は投資信託の取り崩しをメインで考えていましたが、高配当株を追加することで資産を取り崩すという相場環境に依存する割合を減らしていきたいと思ってます。
取り崩しをどうしていくのかは別の投稿でお伝えいたします。