FXで大損した。本当に「もう投資なんてやめよう」と思いました。
でもやめなかった。同じやり方を続けることもしなかった。
FXで学んだのは「自分がどれだけのリスクに耐えられるか」という現実でした。毎日チャートを追い続け、精神的に消耗し、仕事にも悪影響が出た。あの体験が、自分のリスク許容度を痛いほど教えてくれました。
その後たどり着いたのが株主優待投資でした。FXとは真逆の、値動きに一喜一憂しなくていい投資スタイルです。
結果として、優待株で再出発してから14年間投資を続けられ、2024年に40代でFIRE達成(総資産1億円超)。「続けられたこと」こそが最大の理由でした。
この記事では、FX失敗後に優待株で投資を立て直した経緯と、「諦めずに自分に合うスタイルを模索すること」がなぜ重要かを実体験をもとに書きます。また今の時代に投資を始めるなら何を選ぶべきかも正直に伝えます。
この記事でわかること
- FX失敗で気づいた「自分のリスク許容度」との向き合い方
- 優待株を選んだ理由と、投資を続けられた仕組み
- 一つのスタイルがうまくいかなくても諦めない重要性
- 2012年当時と今の投資環境の違い
- 今の時代なら「インデックス+優待株」が最適解である理由
この記事を書いた人:どらじ
高卒・非正規スタート。FXで失敗後、株主優待投資を経て米国株・インデックス投資に移行。14年間の長期投資継続で2024年に40代でFIRE達成(総資産1億円超)。月100万円の分配金収入で地方生活を継続中。Xフォロワー11,700人。サンワード証券セミナー講師(2026年)。
1. FX失敗で気づいた「自分のリスク許容度」
FXで失敗したことは、投資キャリアの中で最も大きな転換点でした。
損失そのものより、精神的な消耗の深刻さが問題でした。毎日チャートを確認し、少し上がれば安心、少し下がれば不安。この繰り返しが仕事の集中力を奪い、生活全体の質を下げていました。
このとき初めて「自分はどれだけのリスクに本当に耐えられるのか」と真剣に考えました。
理論上のリスク許容度と、実際に資産が動いたときの心理的な反応は全く違います。「リスクを取れる」と頭では思っていても、実際に損失が出ると感情が動く。FXはそれを痛みを伴って教えてくれました。
「自分には短期の値動きを追い続けるスタイルは向いていない」。この認識が、その後の投資スタイルを根本から変えました。
FXで失敗した詳細については「FXで資産を失った実体験|投資と投機の違い」に書いています。
2. 優待株で再出発を選んだ理由
FX失敗後に株主優待投資を選んだ理由は、リターンの大きさではありませんでした。
「値動きに一喜一憂しなくていい投資がしたい」。それだけでした。
株主優待投資には、精神的な安定を保ちやすい特徴があります。
目に見えるリターンがある
配当金は数字で来ますが、優待は「食事券」や「キャッシュバック」という形で来ます。家族と外食に行ったとき「この食事は株の優待で来ている」という実感は、数字では得られない手触り感です。これが投資を続けるモチベーションになりました。
日経平均との連動が低い銘柄が多い
消費・外食・小売系の優待株は、相場全体の値動きとあまり連動しないケースがあります。「相場が荒れていても、優待の権利確定日まで持てばいい」というシンプルな目標設定が、FX時代の「毎日チャートを追う」スタイルとは真逆の安心感を与えてくれました。
難しい分析が不要
「日常生活でよく使う企業の株を持つ」というシンプルなルールで始められました。複雑なファンダメンタルズ分析よりこの「分かりやすさ」が、再出発の入り口として重要でした。
3. 再出発から13年、保有し続けて気づいたこと
2011年頃から保有を続けているイオン株(8267)は、分割後の換算で300円台で取得したものが現在1,700円台になっています。約5.7倍です。
この数字を強調したいわけではありません。重要なのは「13年間持ち続けられた」という事実の方です。
FX時代には数ヶ月で精神的に限界を迎えましたが、優待株は13年間保有を続けられました。途中で相場が大きく下落した時期もありました。でも「優待がある限り持ち続けられる」という心理的な安定が、売らずにいられる理由になりました。
長期投資の本質は「持ち続けること」です。その「持ち続けやすさ」という意味で、優待株は私に合っていました。
現在も保有している主な優待銘柄
- イオン(8267):キャッシュバックが実用的。日常の買い物に直結
- 日本マクドナルドホールディングス(2702):食事券で家族と外食
- 吉野家(9861):外食費の節約に直結
- トリドールホールディングス(3397):丸亀製麺の優待
これらは今もポートフォリオの一部(全体の約6%)として保有しています。FIREした今でも「生活に直結する手触り感」として価値があります。
4. 一つのスタイルがうまくいかなくても、諦めない
FXで失敗して「投資は自分には向いていない」と思った時期がありました。
でも正確には「FXというスタイルが自分に向いていなかった」だけです。
投資には多様なスタイルがあります。短期トレード・長期保有・配当株・インデックス・優待株・不動産。どれが正解かは人によって違います。自分のリスク許容度・生活スタイル・心理的な特性によって、合うスタイルは異なります。
FXで失敗した後、「投資をやめる」ではなく「自分に合うスタイルを探す」という選択をしたことが、その後の14年間の継続につながりました。
14年間続けられた結果が、2024年の40代でのFIRE達成(総資産1億円超)です。
投資を続けることの重要性については「投資が続かない人へ|FXで失敗した私が14年続けて資産1億円になった理由」に詳しく書いています。
5. 今の時代なら「インデックス投資」から始める
ここが重要なポイントです。
私が優待株を始めた2012年頃と、今では投資環境が根本的に変わっています。
2012年当時の投資環境
- 低コストのインデックスファンドはほぼ存在しなかった
- NISA制度がなかった(NISAは2014年開始)
- 投資に関する情報が少なく、初心者が学べる場も限られていた
- 手探りで個別株を選ぶしか選択肢がなかった
今の投資環境
- eMAXIS Slim S&P500などの超低コストインデックスファンドが充実している
- 新NISAで年間360万円まで非課税で積立できる
- 投資に関する情報が豊富で、初心者でも学びやすい
- 自動積立設定で「判断不要」の仕組みを簡単に作れる
今の時代に投資を始めるなら、まずインデックスファンドの積立から始めることを勧めます。低コストで市場全体の成長を取り込め、難しい銘柄選びも不要です。私が2012年当時に手探りで個別株を選んでいた時間と労力は、今の時代では不要です。
インデックス投資の始め方については「長期投資の始め方と続け方|初心者が新NISA・iDeCoで資産を増やす完全ガイド」で詳しく解説しています。
6. 余裕ができたら優待株で「手触り感」を加える
インデックス投資を基本にしつつ、余裕資金で優待株を持つことには一つの価値があります。
「投資の手触り感」です。
インデックスファンドは自動積立が基本で、意図的に「何もしない」ことが正解です。でも「何もしない」という状態が、投資を継続している実感を薄めることがあります。
優待株を一部持つことで、外食券が届いたとき・スーパーでキャッシュバックを受けたときに「自分は投資をしている」という実感を得られます。これが長期投資を続けるモチベーションの維持に貢献します。
ただし優待株はインデックス投資の「代替」ではなく「補完」です。資産の大部分はインデックス・分配型ファンドで運用し、余裕資金の一部を優待株に充てるという位置づけが合理的です。
現在の私のポートフォリオは、インデックス・毎月分配型ファンドが約92%、優待株が約6%、現金が約2%という構成です。
よくある質問(FAQ)
Q. FXで失敗した後、投資を再開するのは怖くないですか?
怖かったです。でも「FXが自分に向いていなかった」という認識があったので、「投資自体をやめる」という結論にはなりませんでした。スタイルを変えることで再出発できます。怖さを感じるなら、まず少額のインデックス積立から始めることを勧めます。自動積立なら値動きを意識する場面が激減します。
Q. 今から投資を始めるなら優待株とインデックス、どちらがいいですか?
インデックス投資を基本にすることを勧めます。長期での安定したパフォーマンス・低コスト・NISA非課税の活用という面で、今の時代のインデックスファンドは2012年当時には存在しなかった優れた選択肢です。余裕ができたら好きな企業の優待株を少額持つことで、投資の手触り感を加えるのが現実的な組み合わせです。
Q. 株主優待はいつ廃止されるか分からなくて怖いです
廃止リスクは実際にあります。私が選ぶ基準は、業績が安定していて継続性が高い大手企業であること、自分や家族が実際に使う企業であること、の2点です。廃止されても大きなダメージにならない「余裕資金の範囲」で持つことが重要です。
Q. インデックス投資は面白くない気がします
その感覚は正しいです。インデックス投資の「正解」は「何もしないこと」なので、能動的な面白さはありません。でもそのシンプルさが、長期での安定した資産成長につながります。面白さを求めるなら余裕資金で優待株や個別株を持つ選択肢があります。資産の大部分をインデックスで運用しながら、一部で楽しむという構成が現実的です。
まとめ:失敗しても諦めなければ、投資は続けられる
FXで大損した。でも諦めなかった。
優待株という自分に合うスタイルで再出発し、低リスクで手触り感のある投資を続けた。その後インデックス・米国株にシフトし、14年間の継続がFIRE達成につながりました。
一つのスタイルがうまくいかなくても、それは「投資に向いていない」ではなく「そのスタイルが向いていなかった」だけです。自分に合うやり方を模索し続けることが、長期投資の最大の武器になります。
今から始めるなら、私が手探りで歩いた道を行く必要はありません。インデックス投資という今の時代に最適化された選択肢があります。基本はインデックス積立、余裕ができたら優待株で手触り感を加える。この組み合わせが、長期投資を続けるための現実的な設計です。
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免責事項
本記事は筆者の実体験に基づく情報提供を目的としています。特定の金融商品の推奨ではありません。投資の判断はご自身の責任で行ってください。


